佐久市中込の精神科クリニックです*児童精神科、成人の一般精神科、老年精神科、訪問診療を行っております。

戦い終わって

今回の参院選は、私がここ数回の間で感じていたフラストレーションに違う印象が与えられた新鮮な印象が残りました。

国民を煙に巻くようなことを何度もしているのにもかかわらず、(厚顔無恥という言葉を知らないものと思われる)堂々と居座り続ける統治者と
日々の些事に忙殺されて世の中の動きの本質を見失ってしまう国民

という構造が、この国の未来のなさのイメージと結びついて 選挙のたびに「ああ、また…」という失望感を味わう、ということを個人的に繰り返していました。

先ほどのことでは、国民が悪いということはもちろんありません。国が意図的に国民の視点を誘導し、論点を隠し、選挙の投票率をどうやって
低いほうに維持するか、ということに腐心し、現在の大多数の国民にとって未来のない(少数しかそのうまみを得ることのできない)国の構造が変わらないように
維持するということをしているのです。

今回の選挙でも、投票率は低いままでした。そのうえで改憲の流れがせき止められた。
まず「投票は行かないとダメ!ゼッタイ」と思うのですが、このことが何かの兆しであったと信じたくなります。
為政者は、「議論せよという民意がくだされた」と、よくぞここまで、という感じのことを言っているのですが。

いまの政治に決定的に欠けているのは、弱い立場の人たちへのまなざしだと思います。
一部の強い人たちが、弱い立場の人たちを利用して、巻き上げて、さらなる富を独占する。消費税増税には、そのようなニュアンスがあります。
社会保障、年金2千万、なんだかんだと、いろいろなことを言って巻き上ようとしてきます。(N〇Kにしてもそうです)
こちらの言うことは全く聞かずに、一方的に言ってきて、「決まったことなんで」「法律で決まってますので」というのは、ルール違反だと思います。今の日本の決め事
いろいろには、正当な合理的な理由がなく押し付けられることがいかに多いことか。

弱い立場の人たちが声を上げなければ、政治は変わりません。
そのことを縮図として示すのは、難病のかたが議員として当選を果たしたという事実だったと思います。この方々の属する政党の発するメッセージは、徹底的に弱い立場の人たちを擁護するものになっていると理解しています。
社会保障のために消費税を上げなければ、国は破綻する、と言われている一方で、消費税を廃止すれば財源はじゅうぶん賄えるという人たちがいるのはなぜなのか。

パイの取り方の違いで、強い人たちだけがパイをとるのか、少なくてもみんなでパイを分け合うのか という考え方の決定的な違いがあるのです。
みんなでパイを分け合うことは可能なのです。
それにしても、パイの取り方の考え方に違いがあるにしても、自分の子どもたちの世代が平和な時代であってほしい、と願うのに何の疑いがあるでしょうか?
今の首相だって、ほかの国の言動に踊らされて、戦闘機を何個も何個も買ったとしたって、それに自分の子どもが乗って戦地に赴くのはゼッタイに嫌なはずです。

TVで選挙のことを(特定の政党のことを)全く取り上げなかろうが、あるいは、「自公優勢」だのなんだのと喧伝しようが、雨が降ろうが、槍が降ろうが、選挙には行かねばなりません。
それによって世の中は変わるのだと信じます。

(写真は、先日の研修旅行で使わなかった医院の遠景です。山奥の小屋みたいな、ちょっと違った印象になりました)

 
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