佐久市中込の精神科クリニックです*児童精神科、成人の一般精神科、老年精神科、訪問診療を行っております。

依存症社会

10月に県内の某・フルマラソンを走るに際し、この3か月近くほそぼそと練習を重ねてきました。
最近ちょっと体調を崩し走るのを止めていましたが、久々に機会を得て思い切って本に載っている20km走を試みたところ、

最終的にゆっくりペースで2時間で19km走りました。
さらには、この間まったく水分補給もせず。

水分の話は、私が最近日常的に糖質制限をしていることと関係がありそうです。
糖質制限をすると体にすでに貯蔵された脂質をエネルギーに変えるのだそうです。脂質は糖質から得られるエネルギーより3倍程度効率よくエネルギーを供給するため、マラソンに応用するとランナーが糖分入りの飲料水を給水所で何度も飲むところ脂肪ランナー(?)はあまり頻繁に補給しなくて済むという。

「ああ…今、俺の脂質が仕事してくれていたんだなあ」と、都合よい解釈に浸りました。これなら当日も走り切れるにちがいない。

もっとも足はそれなりに全体痛くなったので、当日19kmの倍以上走るなんて、想像の範囲をちょっと超えています。
怪我をしないようにゆるゆる走ってきたいと思います。

現代人は糖質の虜で、人類の歴史ではあとから出てきた効率が悪くて病気の原因にもなりやすい糖質をひっきりなしに摂っている。
「そんなんお前になんか言われたないわ!大きなお世話じゃ」と言われそうですが、それを批判したいというのではなく、エネルギー源として糖質の方を先に使って、脂質は後から使うという仕組みが身体の中にできたというのが何だか、とても面白いなあと思います。どうしてそんな、身体にどちらかというと害になるようなものを先に使いたがるのか。やっぱり脳がブドウ糖を欲するから、体の中でも糖の方を先に使わせようとするのでしょうか。

ちなみに、大人になってから糖をたくさんとるか、絞るか、それは個人の自由ですが、まだ分からない子どものうちは、ある程度糖を控えめにしてあげるほうが大人としては親切な気がします。
と思って自動販売機をみていたら、最近になってそこここの自販機から無糖の炭酸水が姿を消す、ということを何回か目にしました。

そうすると水やお茶以外は無糖の飲み物が極端に減ってしまうのです。

全国の自動販売機の全飲み物の糖質を今の半分量にすると、どれだけ糖が原因で病気になる人口が減るのか。砂糖の分のコストが減る割に、医療費も減るという、そんな素晴らしいことになると断言できます。
嘘八百で消費税を増税するよりよほど医療費の面で貢献すると思うのですが。

子どもは甘いものが好き、というのは習慣もあると思います。大人でさえ甘いものが好きなのをコントロールできない人はいるわけです。まして訳の分からない子どもの時期に甘いものを与えられたら依存になって当たり前でしょう。
そういう意味で、タブレットやらスマホやらの依存と一緒で、甘いものもわざわざ与えて依存状態を作っている。
その末に医療機関を受診する。…

世の中は(いつものことですが)ちょっとおかしいのではないか?
そんなことを考えながら、終わりつつある夏を過ごしています。
診療・予約に関するお問い合せは
TEL:0267-77-7660
FAX:0267-77-7659
クリニック名
〒385-0051
長野県佐久市中込3232-1
アクセスマップ
受付時間
9:00~12:00
14:00~17:00
休診日
金曜/土曜午後/日曜/祝祭日
※完全予約制となっておりますのでご注意下さい。