佐久市中込の精神科クリニックです*児童精神科、成人の一般精神科、老年精神科、訪問診療を行っております。

対人交流の行き着くところ

最近、解離への対応を考えなければな、と考えることが多いです。
ほんとうに重度の精神疾患 はたいてい、解離がかかわっていて、しかも薬は通常無力です。

解離に対応するために、いろいろな技法が開発されていますが、たいてい時間がかかる。
そこも、解離への対応を困難にしている原因でしょう。

解離への対応は、おもに2つあります。
「一つにまとめる」か「共存をめざす」か。

ある技法で、それまでに患者さんのことを守ってくれた人格に感謝しながらも、一つになってくれる?と諭し、まとめる、という流れがあり、これに別人格が抵抗することがある、という話を聞いたことがあります。

もともと1つだったものが分かれて、再度一つになる時に抵抗する。それ自体とても興味深いのですが、それまで苦しいなりに存在してきたものが、存在を消される、脅かされると感じるからなのでしょう。

しかし、上記の2つの方向性は、差し向かいのものから、大勢の関係に至るまで、すべての人間関係で二者択一を迫られる問題と思われます。

・日本の小中学校、高校などの教育現場。同調圧力が強く、そこから外れようとする者には容赦なく処置がくだされる。
・友達関係、恋人関係。相手に言うことを聞かせようとする(束縛する)。
・国。(日本に関しては、くわしく言い出せばハラばかり立ってきて、きりがないので割愛します)

Mr.Childrenの歌詞で「ひとつにならなくていいよ 認め合うことができればさ」というのがあります。
心理療法の技法としては、ひとつになることのメリットがいろいろあるのだろうと思います。しかし、
現実において、自分に同調させ、言うことをきかせようとする関係は、一方的で、不公平なものであることがほとんどです。

なんといびつで、醜いことか。

そういうわけで、私は共存をめざしたい。
しかしどうしたものか。うーん、困りました。
 
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